350は今大変なことになっている。各車のタイム差が1秒以内となって混戦のメッチャックチャバトル状態になっている。今回ここ榛名はツアー屈指のグニャグニャ、トロトロのワインディングコース、行ったり来たりで迷子になるやつはいなかったがナカナカのバトルとなった。
スタートダッシュを決めたのはゼッケン05番ゼロゼロマシンを操るノ−テンキ男幾橋である。とりあえずどっかで目立つ男なのでスタートでいきなり魅せトップにたつという離れ業で目立ったのだが、性格的に普通にレースできないのが幾橋だ。「まあ、みてなって俺の天才的作戦を。」と言うといきなり3コーナー手前で車を降りて落とし穴を掘り出した。「ドライビングの天才だとは思ってたけれど、俺ってレース戦略でも天才だったのだ。ハハハハハハハ…………ギャーッ!!」
この自称天才は1秒で落とし穴が掘れると計画していたらしいが現実は天才に厳しく、あえなく久美のカートでコース外へ弾き飛ばされてしまった。「なにか轢いちゃったかしら? 」
で、イクちゃんに変わってトップを快走するのはゼッケン12番ヒュードロクーペの青い顔ををしたユーレイ山田だ! あれ?山田が活躍するはずなど絶対に無いはずなのだが何が起こったのか? と思ったら、まっ先にピットインを済まして先頭を走るミルクちゃんこと久美の前に出て来ただけだった。「モウ、じゃまなんだからどいてよ〜」
久美を怒らせると怖いのはツアーの誰でもが知っている、すると山田は「ドラゴンエンジン全開!」
するとエンジンからドラゴンの顔としっぽと羽がはえて来て、上空へと舞い上がった。「みなさん、悪いけどこのまま空から、トップに上がらせてもらいます。杉山カートは不滅です」
空中でのオーバーテイクはじゃまが無い為あっという間に一周して来て、今度は久美の後ろまで迫って来た、このまま全員抜きのトップか?と思われたが、山田に見せ場が似合うはずも無く、雲の切れ間から差し込む太陽光に当り突然煙りとなって消えてしまった。「あれ〜っ」「あっヤバイ。山田さん光にあたるとチリになっちゃうんだ、、面倒臭いな〜。(杉山談)」
杉山は、最終コーナーの外側でこんもりうず高くなっている砂山に。ジョーロで水をかけて復活させていた。やはり山田は最下位からの巻き返しになった。
この展開を妙に怒っているのが善子だ。「だってさ、この展開で言ったら“チキチキマシン”でしょ? 女性キャラはミルクちゃんしかないのに、可愛い私がいるのになんで久美さんがミルクちゃんなのか納得できない!」
と、みんなに「そうでしょ?そうでしょ?」と聞いて廻ったが、全員が「だって久美さん、巨乳だからミルクちゃんでしょ。」と判を押したように応えたから、善子は頭にきてピットイン。タイムボーナスの10秒を利用してコースサイドでセクシーポーズを披露した。「みてなさい! みんな〜止まって〜ウッフン 」
ビュン! ビュン!ビュ〜ン!
もちろん、誰も見向きもしないで、全開で善子の前を通り過ぎて行った。「え〜、どういうコト〜!!」
するとコースサイドで見学していたモヤシ君が善子によって来て「オネーチャン、腰に付いてるタグを良くみて行動しないと勝てないよ。」
と教えてくれた。見てみると、タグに書かれている善子の賞味機嫌はとっくに過ぎていた。
ライズの森はマシンにTTでトラブルが出て後方からのスタートとなっていた。「森さん、どうしたの?」「あっ苅米さん。昨日はちゃんとカラオケにいってアルコールを補給したのですが、車にも飲ませたら、今日二日酔いで動かなかったんです。」「おっかしいな〜俺はいつもそうやってるけどな〜。じゃあ迎え酒かな〜。」 |