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平凡パンサー 6-2 TSUKUBA 2008.4.27   
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2.OG350 戦評〈1〉
PANTHER TOUR OG350 山田さん。あなたを殺人容疑で逮捕します。
善子ちゃんのカラーリング。すごく光ってます。あっ! 綿貫君いるからか。
NHKの天気予報のお姉さんが『絶対晴れます!』と微笑んで送りだしてくれたサーキットへ行く高速で、いきなり雨が降り出した。今回、急遽事務局長を引き受けることになった善子が、早朝までの準備でようやく開催にむけて自信が出て来た矢先の出来事だった。「なんか上海からの怨念を感じるわ……。」「そうですね。なんか嫌な感じがしますね。」

万年アシスタントの丸塚は、話を聞いて無くても、適当に会話を成立させる名人だった。「ねえ、マルさん。イクちゃんが帰って来れなくなったっていうのは、殺されちゃったって事じゃない? 仕事で帰れないって、仕事できないヤツに、そんな事ってあり得る?」「えっ? だって色々イクちゃんから連絡が入ってるじゃないですか。」「だから、偽装工作なのよ。私に生きてるって思わせたい誰かがやってるのよ。」「善子ちゃんに偽装工作? なんで?……」「簡単よ。犯人が私の周り……そう、パンサーツアーの中に居るからじゃないかしら。」

そう言った善子は急に黙り込み、助手席でなにか真剣に考え始めた。そんな善子の姿を見て事の重大さに気が付いた丸塚も「そうだよな。イクちゃんを殺してくれた犯人に感謝状を出さなきゃいけないから手配しとかなくっちゃ。」と心を引き締めるのだった。

サーキットに着いた善子はいきなり「じゃあ私、杉山カートに行って犯人をつかまえてくるわ。」というなり駆け出して行った。

杉山カートの有名なショッキングピンクのテントでは、相変わらずカート界の七不思議といわれるメカニックの姿が全く見えないいつもの風景がそこにはあった。そして、今日350に参加する湯山・山形・山田の三人が忙しそうにDIYで準備におわれていた。「あっ、山田さん。殺人容疑で逮捕します。」「えっ? 俺? 殺人犯人……? なにそれ?」思わぬ注目を集める展開に、心がときめき、こんな機会は滅多にないと山田が「いや〜殺人犯か、格好いいな〜。いや、俺で良かったら犯人になっちゃおうかな〜。」と犯行を認めたのだった。

しかし山形が「えっ?私でもいいですよ。ベレー帽を被って、連続美人女子大生連続殺人犯、なんて私にピッタリだと思うんですけど。」と、ちょっと具体的な供述を始めたのだったが、「エロオヤジは困るんだよね。エロ系はロマンチストだから、被害者は美人じゃ無きゃいけないし、犯行現場も風光明美な崖を用意しなくちゃならないから面倒でさ、山形さんじゃ困るんだよね。」と言い。さらに「被害者はイクちゃんだよ。それでも良いの?」と言う鋭い尋問に山形も「うわっ! イクちゃん? じゃあパス。湯山さんに譲るわ。」と嘘を認めた。湯山も「いや、俺は大人だからさ、細かいとこは文句は言わないけど、MVPが絡むようなシチュエーションを用意してくれるんだったら良いよ。」と、一旦は犯行を認めたのだが「ダメよ湯山さんじゃ。いつもオイシイ所をもってゆくから最初に疑われる人にはもってこいだけど、そのまま犯人じゃ私の探偵としての価値がひくくなるから認められないね。」と、善子に却下されてしまった。

「山田さんはさ〜、一番目立たないんだよ。だからさ〜、皆が湯山さんが犯人だと思ってるけど実は、意外な男が犯人、それは山田だ!ていう展開がオイシイと思うの。ねっ! それだと私の頭が良さそうにみえるでしょ?」と、その推理をあきらかにした。皆が、善子の鋭さに感心して一件落着かと思われたのだが、杉山がその重い口を開いた。「でも犯人が山田さんじゃ、事件自体があんまり印象に残らないよね。」「あっ!」衝撃が走った。

誰もが忘れていたその真実が事態を急変させることになった。「うわっ! それじゃあマズイな〜。お手柄が台無しじゃん! じゃあナシか、山田さんの路線は……。イケると思ったんだけどな〜。」と、善子は事件を振り出しに戻してしまった。

その後、なんの進展も無いままドライバーズミーディングが始まり、そして練習走行となった。

普段走れない筑波1000コースの練習走行。風薫る4月の心地よい気候も手伝って、カートがこんなにも楽しいものだと感じさせてくれる一瞬。見た目ではけっして誉められる体型では無いオヤジ達が妙に格好良く見える。しかし、高速で飛んで行くカートをじっと見つめる善子がそこに居た。「そうか……ライバルを消したかったのね。」

チェッカーフラッグが振られると直ぐに善子はフレンズ系の参加者、石井・秋山・山下の集まる、昭和初期の駄菓子屋風テントに走って行った。そしていきなり「犯人は、この三人の中にいるのはわかっているのよ。ライバルのイクちゃんが邪魔で殺したんでしょ! もしかして石井ちゃん?」「え〜っ! イクちゃん遅いから別に意識してないからさ、それで犯人は嫌だな〜。なんか隠されたセッティングの秘宝にまつわるトレジャーハンティングの戦いとかになんない?」
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※パンサーツアー専門誌「PANTHER TOUR」は“少ない取材と”“大きな想像力”で制作されています。 「ちょっと違うな〜」はありうることですが、抗議はうけつけません。投稿のみ受け付けますので、そこんとこヨロシク! ADVAN PANTHER TOUR Vol.33 第6巻2号(通巻33号) 発行人/幾橋俊之 編集長/丸塚久和 撮影/色々 差入/本当に来ね〜な〜 発行所・パンサーツアー事務局/03-3704-0194(FAX)
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