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平凡パンサー 10-4 TOCHIGI 2011.7.11
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5.OG350+GG500 戦評〈4〉
PANTHER TOUR OG350+GG500 関根はそんな和田に対して「間違い無くハゲるよ。」と優しく……
やる気に満ちあふれている杉山カートのテント

今年もタイトルを取り沿うな勢いの和田が悩んでいる事が有る。それは24時間テレビのマラソンのランナーに選ばれたらどうしようかと言う事だ。

和田に言わせると、歴代の24時間テレビのマラソンランナーは実はそんなに有名人はいない。中堅以下の名前は有名だが仕事はそんなにはしていない人が多いのだ。だからこそこのままチャンピオンを取り続けるとギネスに載ってしまいそうだし、新聞社からの取材の申込が来そうだし、売名したいプチ有名女性芸能人からの不倫への誘惑に耐えなければならないし、反日活動家から命を狙われるし、ハリウッドからアンジェリーナジョリーの相手役としてのオファーも来そうだし、自分がこのまま才能を発揮しつづけると大変な事態に見回れマラソンを走る羽目になってしまいそうだと悩んでいるのである。

チームメイトの関根はそんな和田に対して「間違い無くハゲるよ。」と優しく声をかけていた。

500で参戦している中で一番若いのが中村だ。しかし中村はそんな若さにも関わらず実に旨く500のレースに溶け込んでいる。そのことについて350に降格した岡澤は「中村さんは年齢によらずしっかりしてるからじゃないですか。」と、中村の立ち振る舞いが妙にジジ臭いからだと言っていた。

しかし中村は実際はジジ臭い行動はしておらず、ステテコとモモヒキの違いをきちんと説明できて、電車で気づけばシルバーシートに座っていて、方言を聞いただけでどの県の出身者か当てる事ができて、プリンよりも水羊羹が好きな今時の好青年なのだ。もちろん、ワンちゃんという言葉でちゃんと「王貞治のことでしょ!」と会話が弾むくらい若々しいのだ。

己野が初参戦してきた。その時ツアー全体がどよめいた。そう、誰も己野の名字がよめなかったのだ。そう、思っている以上にみんなバカなのだ。

そこで順平に聞いてみたところ、「待って下さい、え〜っと……。」
そう、カート以外の事でこの男に期待するのは間違いなのだ。

「そうだ、たしか…カン……カンナオトだった。」 と、さっき話の中に出て来た難しそうな名前を思わず口走ってしまった。ツアーの参加者は『おいおいそれは総理大臣の名前だろう!!』と、誰もがつっこもうと思ったが、役職が合ってないと恥じをかくので、全員が思いとどまったのだった。そんなわけで引け目を感じて中々己野に話し掛けられないツアーのメンバーだったが、意外にも一番ホットしていたのは、己野本人だった。実は己野自身も自分の名前をちゃんとよめなくて、自己紹介しなければならない時は早口で『○×△×です。』とごまかしているらしい。

馬瀬は「来年は3クラスにしよう!」と言っている。現在のGG500暮らすは、育成枠の50歳以下も参加している為、本来500が持っているゆったりとレースを楽しむ感じが薄れていると言うのだ。そこで、馬瀬にどんなクラスを増やすのか聞いてみた。

「GG500の上のクラスで、参加基準は年齢が55歳以上で、それも選ばれた者だけの特別のクラスです。選考基準は身長175cm以上でハンサムな親父で、そして女性を前にしても、恥じる事無く粋な言葉が言える優雅な人物ですね。」と、考えを教えてくれた。

そんな馬瀬の提案を聞いた事務局はこの陳情を前向きにとらえ、『ビンキュー抜きの銀座仲間の獲得』が馬瀬の願望だと考え、取りあえず『Hi-Mar550』と名前だけ先攻して決定し、今後内容をつめる旨を発表した。

その理由を事務局長に尋ねた所「このクラスに参加している人が歩いている所を見たら『歩くハイマーの人だ!!』って言えるからです。」 と、発案者が馬瀬だとわかるように開催クラスの名前をシンボライズ化して、本人の特長をが出た名前になるよう配慮したと答えてくれた。

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※パンサーツアー専門誌「PANTHER TOUR」は“少ない取材と”“大きな想像力”で制作されています。
「ちょっと違うな〜」はありうることですが、抗議はうけつけません。投稿のみ受け付けますので、そこんとこヨロシク!
ADVAN PANTHER TOUR Vol.54 第7巻5号(通巻54号) 発行人/幾橋俊之 編集長/丸塚久和 撮影/色々 差入/本当に来ね〜な〜 発行所・パンサーツアー事務局/03-3704-0194(FAX)
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