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平凡パンサー 8-3 CHIBA 2009.6.28
10 11 12
5.GG500 戦評〈4〉
PANTER TOUR GG500 ぜ〜ったい似合うと思ったんだ。
ドラミって、みんな聞いてる?
パンサーツアーの小悪魔HAGEHAと言えば田中だ。その独特の風貌でサーキットを席巻し、一目で解る存在感が他の選手に嫌悪感として伝わる嫌な存在のレーサーだ。レースはレイン、ハードなドライビングが要求される。そんな時に小悪魔は踊る、クルクル踊るのである。雨粒を花柄のレースの用に振りまきながら。ある者は巻き込まれそうになり、ある者は神経が凍り付きそうになる。そして田中は一躍話題の中心になるのである。

そう、その後誰もが驚愕の事実を知ることになる。
レースの結果が田中の存在によって大きく、いや重要な局面で……、いや微妙な感じで……、いや……全く変わらないことを。田中は後方でクルクルする、全くレース結果に影響の無い小悪魔HAGEHAなのだ。

スリーボンドの選手は手当りしだいにボンドでくっつけてしまうという性癖があるので、実はレースにはむいていない。前回はエンジンの中でピストンがグラグラするというので、オイルにボンドを混ぜて、ピストンを動かないようにしたり。タイヤが回って危ないというのでベアリングの中をボンドで一杯にし、動きを悪くするなど、どうしても可動部が気になる人物ばかりなのである。そこで今回は『動いている部分を止めることは禁止します。』というルールを徹底し、レースに挑むことにした。

するとTTではいつも後方に沈んでいたスリーボンドチームは、中盤の位置を確保、レースによっては優勝さえ狙えるという好スタートをきったのだ。「やったー、今回はボンドで止めて無いからとても速いですね。チャンスです上位を狙いましょう。」とベアのメカニックが声をかけた時、金田と楢島の二人とも青い顔をして腹部を押さえ苦しんでいた。「どうしたんですか? 大丈夫ですか?」「さっ、さっき……二人でトイレに行ったら、シャーっと勢い良く出たんです、これは可動部じゃなくレースには関係ないと、お互いの水漏れを直したんです。そしたら苦しくなって来て」「……。」ベアでは精神科と泌尿器科とどちらに連れて行ったらよいか、悩んだらしい。

阿部がパドックを歩いていると、鳩が飛んで来て阿部をくわえて飛んで行ってしまった。阿部は不味いから、いつも食われないで帰って来るので、放っておいた。

和田はダイエットが成功して格好良くなったと評判だ。しかし少し困ったこともでてきた。風上にむかって歩けないのだ。体重がないのでどうしても負けてしまい。後ろに下がってしまうらしい。「いや〜全くこんなことになるとは思いませんでした。ちょっと体力が付いてくると大丈夫だと思います。取りあえず関根さんが良い方法があると言っていたので、頼んでみます。」と、関根に対策を一任したらしい。

すると関根は和田を真っ白に塗って、腰にふんどしのような白く長い布をくくりつけた。「ねえ、大丈夫なの? こんな布一枚で?」「大丈夫、安心してて。」 その時一陣の突風が吹いて和田を空へと舞い上げたのだ。関根はさっと腕を伸ばし、和田に結んだ白い布を掴むのかと思いきや、ただ和田に向かって指を差し「ほら、妖怪のいったんもめんに見えると思わない?ぜ〜ったい似合うと思ったんだ。」と、自分の仕事に満足していた。

牧田もは久し振りのカートだったので中々勝手が思い出せず、色々悩んだらしい。「中村さ〜ん、タイヤが3本余ったんだけど、あと何処に着ければよかったんだっけ?」「ハンドルんとこにタイヤ着けてるよ。」「あっそうかゴメンゴメン、そうそう、ハンドルがあと3つ足りないんだけど……」「ハンドルは1個しか使わないよ。」「そうかどうりで。でもヘルメットが、なんか軟らかいんだけど?」「それはアンパンマンの顔だって、似合ってるけど危ないよ。」「似合ってる?」「似合ってるって。それって前見えるの?」「全然見えない。」「もったいないね。じゃあ止めた方がいいよ」「じゃあ、そうする。」あんぱんマンの顔をとっても、あまり変わらない牧田の顔が出て来た。
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※パンサーツアー専門誌「PANTHER TOUR」は“少ない取材と”“大きな想像力”で制作されています。
「ちょっと違うな〜」はありうることですが、抗議はうけつけません。投稿のみ受け付けますので、そこんとこヨロシク!
ADVAN PANTHER TOUR Vol.41 第7巻3号(通巻41号) 発行人/幾橋俊之 編集長/丸塚久和 撮影/色々 差入/本当に来ね〜な〜 発行所・パンサーツアー事務局/03-3704-0194(FAX)
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