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平凡パンサー 7-7 KAKEGAWA 2008.11.9
10 11 12
7.OG350 戦評〈2〉
PANTHER TOUR OG350 山田さんって走ってた?
森さん。ほんとうにライズの人ってこういうキャラが抜群に似合うんだよね。
田中玲於奈の唯一の弱点はオヤジである。玲於奈がどんなに才能を発揮しようとも敏久の息子なので誰もが『まさか?』と思っていて正当な評価をうけられないのだ。その上シャーシはその時に余っているシャーシを使わなくてはいけなく、ニュータイヤの本数も限られている。そんな不幸な状況を脱出するべくベアのメンバーに相談をしたらしい。

先ず最速の善子に相談をしたが、人間的に浅くて答えが出なかった。長老の今村に相談したら、ドロドロと底なし沼のように深い知性は人間界では通用しなさそうだった。高橋と山北に相談したら、やっぱり人間が浅くて話にならなかった。田中(直)や遠藤は激浅の人間だった。蟻馬や丸塚は嘘つきだった。幾橋は馬鹿のホームラン王だった……。

妖怪の深い知識に頼るか、ダメ人間の言う事を信じるか、なやんでいると田中(敏)がやって来て「お前の人生だから何をやってもいい。後悔しないことが一番良い事なのだから。しかし一つだけ、ベアの関係者に相談するな。犬や猫には劣るがハムスターには勝てるレベルの人たちばかりだから。」とアドバイスをしてくれた。ハムスター並の人に言われても殆どの人は普通は困ってしまう。

山下は今年コンストラクターのチャンピオンのタイトルを獲得した。そして個人でも3位と好成績をあげ、12月のパーティーで表彰されることになった。ツアーの事務局はそのパーティーの表彰の資格で成績を重視しているが、実際に表彰する項目は、その人なりの人間性であったりと、順位だけがレースではないという立場をとっている。山下の場合も彼の優れている部分、表彰すべき項目を探していた時に凄い事実にたどり着いた。「もしかして、山下さんて500と350の両方で優勝した唯一の人じゃない?」「え〜!! 嘘!! それが本当なら凄いことだよ。」

事務局は、この点に注目して急遽資料をあたり、調査を開始した。そして2分後「うわ〜面倒臭せ〜!! 止めよ〜!」「ホントに面倒臭いな〜。よし、じゃあ山下さんには忘れてもらおう。」「えっ? 何それ?」「今回、山下さんを表彰するのは、そういった面倒臭い記録を忘れてもらう見返りに表彰するっていうことにしよう。」「おっ、いいね。OKそれでいきましょう。」 12月のパーティーで山下は事務局が調べるのが面倒臭くなった過去の栄光を忘れる事を条件に“良い人”として表彰される。

パンサーツアーには全戦参加しているのだが、華やかな活躍をするわけではなく、かといって大きなミスをして注目を集める事のない山田が最近噂になっている。「山田さんって、走ってた?」「え〜そう言えば記憶に無いな〜」「スターティンググリッドは開いてなかったから居たはずだけど……。」「車検ではチェックされてるから……走ってるハズだよね。」「記憶にないな〜。」「じゃあ幽霊?」「え〜!! でもそれじゃあ今村さんには見えるはずじゃん。」「そうか……、じゃあ心にやましい所がある人には見えないとか?」「だったら、お猿の阿部チャンには見えるでしょう。誰も走ってる所を見てないんだよ。」「……。」

結果、山田の透明人間疑惑が語られ、次回注目して見てみようとの対処法が検討されたが、つまらなそうなので『どうでもいいや』という意見が大半を占めている。山田の謎は迷宮入り確実のようだ。

幾橋がオバマ新大統領就任に向けて、なにか感じるところがあったようだ。「あのさ〜、超有名人に似てるとそれだけでスターになれるじゃない。」「そりゃ、今話題の人ともなるとソックリさんとだけじゃなくモノマネが似てるだけでもマスコミが放っておかないでしょ」「だからさ、雰囲気作ってみたんだけど……」 と、言ってYes We Can!を見せてくれた。「う〜ん、オバカには見えるけど、オバマには見えないな〜」「麻生首相には見える?」「アホウには見えるけど、麻生にはな〜……」

ほんの少し幾橋の印象は世界のトップと違うようだった。「後少しで、世界のトップか……。」本人はこう思ったようだった。
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※パンサーツアー専門誌「PANTHER TOUR」は“少ない取材と”“大きな想像力”で制作されています。
「ちょっと違うな〜」はありうることですが、抗議はうけつけません。投稿のみ受け付けますので、そこんとこヨロシク!
ADVAN PANTHER TOUR Vol.38 第6巻7号(通巻38号) 発行人/幾橋俊之 編集長/丸塚久和 撮影/色々 差入/本当に来ね〜な〜 発行所・パンサーツアー事務局/03-3704-0194(FAX)
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