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平凡パンサー 7-7 KAKEGAWA 2008.11.9
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2.GG500 戦評〈1〉
PANTHER TOUR GG500 今年はツアーの為にホテルの部屋はとってあげない。泊まりたい人は通常料金でね。
今回は写真が無いので、懐かしの表紙絵特集。まずは山下さん
遠く西方に200km、その楽園はヤマハの聖地つま恋の中にあると言う。そしてカート界に属するものは総べて、かの地に一生に一度巡礼として訪れ、その瞳に涙するという。信心深きパンサーツアーの一行は、その強き心で毎年訪れ、聖地において勇ましい戦いの舞いを舞うのである。

カート界の最高神ケーティーはいつも観ておられた。そしてこの信心深き者達に声をおかけになった。「熱き心を持つパンサーツアーの一行よ。私は、そなた達が誰一人としてKT、そしてウインフォースを使う事無くこの地を訪れ、異教のイアメを抱き、つま恋の地を走るその姿を観て来た。それだけでは無くツアー6戦の内、このつま恋の参加率が『遠い』だの『コースがつまんない』など勝手にほざいて、一番悪いのを観て来た。だから今年はツアーの為にリゾート内のホテルの部屋はとってあげない。泊まりたい人は通常料金で来てね。」と。

その暖かいお言葉に事務局長は感激し、当日参加でお茶を濁した。すると奇跡が起こった。天気予報では晴れだったのだが、突然雨が降って来たのだ。恵みの雨の襲来に人びとは感激し「すっげ〜寒〜!」「うわっ! 路面悪っ! グリップ最低!」と口々に喜びの言葉を発するのだった。

最終戦の舞台で一番輝いていたのは久保(雅)だった。久保は息子の将来を考え「いつまでも名門のベアにいては、将来ろくな人間にならない!」と獅子の子落としのごとく千塵の谷(杉山カート)に移籍させ、自らも苦行の中へと、同じく同行していたのだった。その為今回の成績は予選2位、ベストラップ2位そしてレースさえも終始トップを譲る事無くトップチェッカーを切るといった散々の内容で、とてもベア在籍時のベストパフォーマンスからは程遠かった。しかし久保(雅)は忘れていなかった、一度ベアに在籍した“血”は消える事無く存在していた。チャッカ−後ペースを落とす事無く疾走した久保は最終コーナーを立ち上がってメインストリートへ戻って来たのだった。「えっ? 久保さん? ピットに戻らないの?」周囲の驚きの中チャッカー、久保(雅)は大きくガッツポーズをした。「やった〜!! 久保(雅)さんダブルチェッカーだ!やってくれたよ〜(涙)。」

大歓声がピットから起こった。雨中の波乱のレースの最後を波乱で締めくくった久保(雅)の名演に、つま恋では採用していなかったダブルチェッカールールを急遽制定、久保を失格にしてその偉業が讃えられたのだった。

久保(達)も兄に負けず熱い心をもったレーサーだ。雨のなか驚異的なベストラップを記録したにも関わらず、レース中の抜きつ抜かれつの展開で微妙に負けて順位を落とすなど終始楽しいレースを堪能した。「なんで、そんなパフォーマンスが出来るんですか?」「ヘッヘッヘ〜。実はこれのお陰なんです。」「お〜!! セミハイグリップのタイヤじゃないですか。ヤル〜!! 一発退場じゃないですか。」「性分でイエローカードって面倒臭いので、この方がいいかな〜って。」楽しむだけ楽しんで成績が伴わない。実にツアーの精神を心得た戦略だと、誰もが感心していた。

ツアーの勝利の中で一番価値の高いといわれるタナボタ優勝を飾ったのが田中(直)だ。久々の快挙に田中(直)は「ベアさんから、タナボタが出て無いって聞いていたので今日は初めから狙ってました。全員のお昼の弁当にコーラックを5錠づつ混ぜたり、縁起が悪そうな敏久さんとは口も聞きませんでした。もちろんバイザーの中にはボタモチを仕込んで走ってました。」と興奮覚めやらない様子で語ってくれた。良く見ると田中(直)の顔面には蟻が大量に集っていた。その姿を見て、意外にガングロっぽくて格好良いという人が何人たが、田中(直)の顔よりも蟻の方が見た目に良いのではと分析する人もいた。

最終戦で一番大きくガッツポーズをしていたのは相原だった。30秒のボーナスポイントを持ちながらの2位表彰台をゲット、最終戦で冨田・今村という王者を退けて2008年のチャンピオンになった。「相原さん、新人でいきなりの年間チャンピオンです。おめでとうございます。」「えっ? チャンピオンですか? いや俺はここで15ポイントのボーナスを獲得したんで、45秒になってこの最終戦の次ぎはボーナスゼロで出れるんですよ。ヤッター!!」「あの相原さん、最終戦だから次ぎは来年の初戦になるので、もう今年は無いんですよ。」「え〜っ。最終戦の次ぎって無いんですか?うわ〜、なんだ〜、だったら最後だって言っておいて欲しかったですね。勘違いしちゃったじゃないですか。」「だから、最終戦って言ってますけど……。」

相原は、麻生首相と違って、漢字にフリガナを降ってもらうだけでなく、意味も書いてもらわないと分からない、更に上級のVIPだと誇らし気に語っていた。
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※パンサーツアー専門誌「PANTHER TOUR」は“少ない取材と”“大きな想像力”で制作されています。
「ちょっと違うな〜」はありうることですが、抗議はうけつけません。投稿のみ受け付けますので、そこんとこヨロシク!
ADVAN PANTHER TOUR Vol.38 第6巻7号(通巻38号) 発行人/幾橋俊之 編集長/丸塚久和 撮影/色々 差入/本当に来ね〜な〜 発行所・パンサーツアー事務局/03-3704-0194(FAX)
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