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圧巻のテントの数。これが強風で飛んで行ったのだから、本当に大変だった。まあ、その時居た人だけだけどね。 |
350の決勝にとんでもない選手が混じっていた。どういうわけか全日本への足掛かりとして五十嵐勇大が参戦、やっぱりと言うか当然と言うか、どっかの誰かさんのように期待外れに終わる事無く軽く優勝してしまった。何故、彼がやって来たのか?パンサーツアーは格付けで言うとJAF公認の“制限付き”になる為、参加したハンコを集めると、JAFの上位ライセンスの資格が与えられる(申請が必要)。それだけでは無くツアーでは、ハンコ3個で善子の嘘から守って貰える権利(1回限り有効)、ハンコ5個で久美のパンチから身を守るプロテクター(実験では効果が無かった)が貰える。その事について五十嵐に話を聞こうと思ったら。ハンコを貰うとサッサと帰っていなかった。どこかのレ−スで彼を見かけたら、ツアー出身と言う事で「速くなったな−。アイツはツアーで俺がもんでやったから伸びたんだよな〜。」と恩着せがましく、応援してあげよう。
五十嵐が参戦したことで石井が妙に自信を付けてしまった。レースで最後には五十嵐の後ろまで来た事と、ベストラップで五十嵐を僅かの差で押さえた事で石井の頭の中にF1までの道がハッキリ見えたと言っていた。そして五月のパンサーツアーに参加しないで、翌週の鈴鹿サーキットで開催されるワールドカップに参加すると言い出した。その事について世界戦を良く知る田中は、「石井ちゃんなら大丈夫だと思います。参加するのは自由だし、期待してないから何位を走ってもメカニックから文句も出ないから噂も広がらないし、ましてや遠いからナカナカ応援には行けないし、リザルトも上位10名くらいしか発表されないから、絶対参加しているのがツアーのみんなにバレることはないので大丈夫です。」と応援のエールを贈っていた。そして「くれぐれもベアのステッカーは貼ったらないように。俺が恥ずかしいから。」と技術的なアドバイスもしていた。
ライズの森がとてつもないことをやった。なんとタイトラで五十嵐を押さえてポールポジションを獲得したトニーカートに乗っていたのだ。森の話に寄ると「座ってアクセルを踏んだら走ったんです。」と語りポールポジション獲得には深くかかわっていないと証言、「あくまでもあれはトニーカートのせいで、自分は騙されて乗っただけです。」と容疑を否認した。監督の中村も「森さんはとても良い人で、そんなだいそれた事をしでかす人ではありません。あくまでもハンドリングやシャーシ剛製がタイムを刻んだだけで、偶然その場所に居合わせただけです。」と無実だと強く講議していた。事務局もことの重大さを考慮し、後日事件の再現をするようライズに要請、現場検証が行われた。「森さん、君はコクピットに座った訳だな?」「そうですこうして座りました。」と森がシートに腰をおろした瞬間。「いかん!! なんかシャーシーの要すが変だ!!」その場にいたメカニックが直ぐに駆け寄り足周りに手をあててみると。「……ダメです。終わってます。」どうやらシャーシの寿命がつきているようだった。「森! シャーシー剛製殺傷の現行犯で逮捕する!」「え〜っ!! 俺じゃ無い! 俺じゃ無い!」泣きながら拘置所に連行される森をライズのメンバーは見ている事しかできなかった。。果たして森は無実が証明できるのであろうか?そしてポールポジションへもう一度帰ってくる事ができるのだろうか? 足下には余りにも早く逝ってしまったトニーカートが横たわっているだけだった。
杉山が雨でも無いのに1周も走らずにリタイアした。杉山が言うには「こんなサーキットで走ったら、シャーシーが痛むじゃないか。」と怒っていた。来る時にアクアラインを通って来たので潮風でシャーシーが錆びるのじゃないかと思ったら乗ってられなくなったそうだ。しかしお客のカートが錆るのは心配してはいない。 |