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平凡パンサー 6-4 GOTENNBA 2008.8.24
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6.OG350 戦評〈1〉
PANTHER TOUR OG350 三カ尻の走りは“大リーグボール1号、2号”
なんかうれしそうなツルちゃん。また元気になったらパンサーに来てね。
カート界で関東の中心地というと実は千葉県になる。千葉県には有名なカート場があり、そのうえ意外にアクセスが良いからだ。そして東京・神奈川にメジャーコースが無い為、そのさらに先にある御殿場のAPGは、最果てのカート場のイメージがある。その為今回の350の参加者は7名に留まったが、サーキット全体が再舗装され、新しく生まれ変わったAPGは、びっくりするくらい面白いカート場に変ぼうしていた。

7名の参加だったが、ツアーで“大リーグボール走法”を身に付けた三ヶ尻がいる為に、実際は6名の参加と同じ意味だとみんなが思って居た。そんな噂に三ヶ尻は「私の走を“大リーグボール1号走法(大きく不規則に動いてウォールに激突する)”や“大リーグボール2号走法(コーナーでフッと消えたと思ったらいきなりグラベルに現れる)”とデンジャラスな魔走法を持っているだけだと思ったら大間違いです。ゆっくり走ったらコース内で走行ができるんです。そして僕にはそれだけでは無い秘密兵器が有るんです。」と語り、周囲に「そんな三ヶ尻は見た事がない。」と今日はどんなレースになるんだろうと一抹の不安を投げかけたのだった。

そして、スタート直後から、順位を確実に上げて行った三ヶ尻だったが、案の定レースの中盤に周囲の期待を裏切る事無く見事リタイヤしてしまった。

そこで気になったのが三ヶ尻の言っていた新しい技が披露されたのか?それとも今回は出せなかったのか、だった。「三ヶ尻さん、リタイアという残念な結果となってしまいました。」「いや〜、いつもと同じ20周だと思ってたからさ、まさか25周だったとは、間違えてリタイアしちゃったよ。」と、15周しか走って無いのにきっぱりと言い切り周囲を驚かせた。三ヶ尻が身に付けていた新しい技とは、チームメイトの蟻馬が得意な“底の浅い直ぐバレる嘘”だった。

山田が今回もしっかりと持ち味をレースで出してきた。元々“走るステルス爆撃機”といわれるくらい、静かに背後から迫り、そのまま静かにそこにいるという、存在感を消した走法を得意とし、周囲から「いったいどんな意味があるんだ?」と恐れられている山田だが、今回は更にグレードアップした作戦をとって来た。予選でタイムが延びなかった山田は本戦では直ぐにピットインする作戦をとって来たのだった。広いAPGで一人だけ周回タイミングを変えた為、350は6台のレースの様な展開となった。そして三ヶ尻のリタイア後は5台のレースのように見えた。山田は完全にその存在感を消す事に成功していた。レース終盤、続々とピットインする先頭集団は山田が急にどこかに現れるじゃないかと恐れていた。そして期待されればされるほど裏切るという見事な体質を今回も持ち込み、最後まで先頭集団には姿を表さないでレースを終了した。レース後アメリカでその才能が高く評価されCIAで『周囲から注目されない生き方』という講演をしれくれないかと山田にオファーする予定だ。

このところ急激にその才能を開花させている田中玲於奈に周囲から「ファーストは玲於奈の為に特別にワークスのシャーシを用意すべきだ。」と言う声が上がっている。

玲於奈は自分自身のカートを持っておらず、ベアに有る試乗車の当日使わないシャーシに乗る事が多い。その為シャーシ本来の動きが無くなった状態のカートで参戦していると言われており、パフォーマンスは絶対的に不利だという声がおおい。そんな玲於奈の才能に併せてファーストにカタログモデルでは無い特別仕様のシャーシが必要だというのだ。そうすればイタリア人(ファースト)はいきなり良いものが作れるはずが無いから、玲於奈は遅くなるハズだというのだ。パフォーンマンス的に不利というのはオヤジ達の事らしい。
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※パンサーツアー専門誌「PANTHER TOUR」は“少ない取材と”“大きな想像力”で制作されています。
「ちょっと違うな〜」はありうることですが、抗議はうけつけません。投稿のみ受け付けますので、そこんとこヨロシク!
ADVAN PANTHER TOUR Vol.35 第6巻4号(通巻35号) 発行人/幾橋俊之 編集長/丸塚久和 撮影/色々 差入/本当に来ね〜な〜 発行所・パンサーツアー事務局/03-3704-0194(FAX)
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