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伝説のチームイタリーのカウルデザイン。評判が良いのか悪いのかわからなかったがとにかくインパクトが強かった。横にならばれると来た!って感じ。 |
今年は原口の年になりそうだ。元来デザインにうるさい環境で仕事をしている原口は、今年度の『パンサーツアー オリジナルカウルステッカー制作強化プロジェクト』はしてやったりの企画だ。元々どう目立つか、どう人に訴えかけるかで機転を利かし、大きなプロジェクトを運営して来た立場から考えるとカートのステッカーなど朝飯前なのである。しかし原口は「今回のカートデザインは“アースコンシャス”がコンセプトです。世界的規模での食料不足が小麦などをバイオエタノール事業ヘの転用することが起因となっていると考えられ、今後カート界が世界経済へどんなメッセージを送れるか、青少年の立場で考えてみた結果……」と、デザイン一つにも厚さ10cmの企画書が必要になってくる。業界をあっ!と言わせるデザインが出てくるのはわずか10年で大丈夫そうだ。期待して欲しい。
関根の周囲に不思議な現象が起こっている。近くに寄ると、関根の方に吸い込まれそうになるというのだ。そのことを関根に聞くと「最近、ちょっと体重が増えちゃって6トン×10の20乗kgくらいになっちゃって、医者からは『もうちょっと太ったら地球と同じくらいになるから、減量したほうがいいよ』と言われているんだ。」
と、教えてくれた。吸い込まれそうなのは、関根の質量が巨大な為、重力が体感できるほど大きくなってきているんだそうだ。「そう言えば関根さん、焼けてるけど海でもいったの?」「いや、スリムな体型なのに重いだろ? なんかブラックホールになる一歩手前なんだって。俺みたいなのが隠れ肥満なのかな〜? 見た目は格好良いけどやっぱりダイエット? メンドクセ〜!」と太陽光線をも重力によって吸収しつつあるのでちょっと黒ずんで見えるそうだ。
うわさを聞いた日本天文学会が『貴重な資料』ということで、上野動物園に関根の捕獲を依頼、保護に乗り出すと発表していた。
田中(敏)は長年パンサーツアーに参戦しているが、あまりにも遅い。その為、家族が一族の名誉の為に今年、別カテゴリー(学生)で活躍していた息子レオナを正ドライバーに格上げし、田中(敏)の露出を減らそうと躍起になっているらしい。そのことについて田中は「えっ? 俺達親子が日本のケケ&ニコ(ロズベルグ)だって? 俺はケケと違って、まだ現役のレーサーだからな、ライコネンと呼んで欲しい。」と、アイドル歌手にならば、なっても良いと語り。
ベア側でも根拠のないうわさ話だと一蹴し「ケケと言われても無いもの(毛)は無いし。本人が言うようにライコネンの方が、中年だから近いんじゃないの?」と、近い将来、政界への転出の可能性を匂わせた。
事務局でも田中の引退を強く否定し「遊んでばかりいないで、少しは仕事をしてほしい。」と、現状の田中のパフォーマンスには大変満足していると発表し、ツアーでのお昼ご飯の供給は今後も続けると断言した。
これらの報道でツアーの中に充満していた田中を惜しむ暗い雰囲気もなくなり「えっ? あれで現役なの? 事務局の用意した走る障害物かと思ってた。」と、田中の現役続行を喜んでいた。
世界の一流として名を馳せた人たちの新たな社交界として、ここアジアで認知されているパンサーツアーに参加した理由を土屋は「私たちがゆっくり遊べる場所がアジアにはほとんどありません。ヨーロッパの文化を間違って解釈し、社交ダンスはダイエットや競技に変化し、ゴルフをすることなど逆に一般人の証明のようになってしまっています。競馬場などは酷い事に、労働者階級のレジャーでしかありません。あまり熱くならないで優雅に時を楽しむことができるこのツアーは数少ないセレブの遊び場なのです。」
と、楽して勝てるツアーはちょろいので参加していると語ってくれた。
しかし、最近のツアーのレベルの高さにタイトラ、予選と苦戦した土屋は、本戦に向けプライドをかけて全力でぶつかって来た。「私は一番でないと気がすまないんです。」
と、スタート直後。土屋の動きがあまりにも素早くて周囲から驚きの声があがった。「オオーッ!」
土屋がいきなりリタイアを宣言。みごと一番に戦列を離れて見せた。 |