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5.レース結果〈4〉
その3 真面目に打ち込める走りが有る、しかしその真面目さは一般社会では通用しない。
最近パンサーツアーのレベルが向上していると言われている。元々が低かったからあまり他では自慢しない方が良いだろう。
お茶飲み会ではない、ゲートボール大会でもない、れっきとしたレース風景なのだ。
参加台数が30台を超えた、当日3名が都合で来られなくなったのだが、今迄で最高の参加台数となった。それを受けてアドバンさんが8位と18位に、スリーボンドさんが7・14・21位に特別賞を提供して頂いた。もちろん参加者には内緒である、レース後の表彰式において発表したところ、受賞者は皆大変喜んでいた。しかし唯一シングルフィニッシュで賞典外になったのが9位の山本だった。しかし山本はさすがに昨年からのベテラン参加者である、悔しがるどころか他の不幸を引きずる参加者とはまったく別の表情をしめしたのだった。
事務局が用意したナンバープレート。信じられない話だが、数が会わなくて“9-”を裏返しにして“6”として使用している。
ギャンブラー石井。さてその信用は回復するのか?
最近上り調子の翼。ポディウムも見えて来た。でも出る杭は打たれるかも?
山本は今回の最大の賞典は、優勝賞金でも、アドバンのタイヤでも無いと直感でわかっていた。それについて山本は「いや〜僕は欲はないから、みんなと楽しめればそれで満足、タイヤは欲しいひとにあげてよ。」とまるで仙人のようなコメントをよこした。そうだ、事務局を含め全員が見落としていたことがある。那須のサーキットにはレースクィーンがいたのである。皆がセッティングに勤しんでいる時、しっかりと山本はレースクィーンと仲良くなるなど抜け目のない行動をとった。メルアドのゲットこそならなかったがそこそこ楽しい時間を過ごしたようだ。ちなみに杉山カートチームの全員がアタックしていたという噂が有る。真相は闇の中だ。

パンサーツアーにギャンブラーが居た、石井だ。石井は決勝レース直前に降り始めた雨に対してただ一人レインタイヤを装着するギャンブルに出た。結果は徐々に乾いて来る路面にタイヤが耐えきれずわずか6周でのリタイアとなったが、その潔いレース態度(負けたから)に賞賛の声があがっている。石井はレインタイヤの選択に関して「ほんの僅かの勇気が未来を変える事がある、それを皆に示したかったんだ。」と偉そうに語った。菊田監督は「石井君の今後の言動はツアーの皆に大きな影響力を与えるだろう。」と語り、我先に石井対策本部を設置、何か言ったらその反対の方向で進む方針を打ち出した。それを受けて反石井主義が蔓延するかに見えたが、苦労を共にした各々の選手たちは優しく石井に「これに懲りずに必ず毎回参加してくれ。そしてセッティングして、それをそっと教えてくれないかな〜、友だちじゃないか。」とセッティングをだすまではとても重要な友だちだ!と彼を擁護する意向だ。

セッティングを外したわけではないが、今回天候に翻弄されたのが宮本だ。レース直前迄雨と晴れで悩んだ挙げく、晴れのセッティングで戦ったが、直前迄いじくり回して居たことが災いして、タイロッドの締め付けが足りずリタイアとなってしまった。杉山カートは、酒→レースというスケジュールではない。酒+エロ話→レース→ジャンケン大会と盛り沢山なスケジュールを立てて来る、その為リタイヤした宮本はすぐさま最終目的のジャンケン大会に向けて練習に取りかかった。宮本は「レースで体力を消耗することがなかったので、右手でグーをだすときはギャラクティカマグナム(と叫ぶ)、左手でグーを出す時はギャラクティカファントム(と叫ぶ)と言う2つの必殺技を出す体力が残ってますので、本番は見ていて下さい。」と爽やかな笑顔で入念にアップを繰り返して居た。チーム監督の杉山は「彼は天才ですから、紙一重です。」とその期待が大きい事を話してくれた。

翼が最近メキメキと力を着けてきた、TTで6番手、決勝では8番手でアドバン賞をゲットするなど、その上達振りには目を見張るものがある。延び盛りの若者に事務局は手を差し伸べないわけがない。幾橋は「確か翼は35歳以下だったよな〜。」と脅しをかける予定だ。
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※パンサーツアー専門誌「PANTHER TOUR 」は“少ない取材”と“大きな想像力”で制作されています。「ちょっと違うな〜」はありうることですが、抗議はうけつけません。投稿のみ受け付けますので、そこんとこヨロシク!
PANTHER TOUR VOL.9 2004年6月30日発行(年間不定期6回発行) 第2巻3号(通巻9号) 発行人/幾橋俊之 編集長/丸塚久和 写真提供/レーシングカートショップライズ 差入無し 発行所/パンサーツアー事務局 03-3704-0194(FAX)
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