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3.レース結果〈2〉
その1 参加登録者が30台を超えた為、スポンサーから賞品が出る事に!
賞を貰って喜ぶオヤジ達。子供の頃からの不幸な人生を伺わせる!
今回おニューのマシンで参加した高橋。新しいのはなんといっても気持ちがいい、もちろんいつもよりも速かったのだ。前日田中のマシンのナラシを頼まれたが、快く断っていた。「古い車なんか乗ってらんね〜」完走よりもぶつけないこと命の高橋だった。
スター松井は苦悩していた、今回女性ドライバーの伊藤に追い回され、往年の速さが無いと悩んでいるのかと思ったらそうではなかった、追い回す女性の数が少なくて物足りないのだ。どこにあの女の子達は行ってしまったんだろう?容貌か?それともギャグのセンスが古くなったのか?と自問していたが、ふと横を観た時に問題が氷解した。そこには田中と阿部が居た、「しまった!こいつらと同列に見られていたのか……よし逃げ出そう!」離脱を考えたその時背後から「フフフ、シゲちゃんもう無理だって。」と言うなり田中がアチャー! アチャ、アチャっと北斗七星の形に指で突いてきた。そして振り向きざまに「お腹はすでに太ってる!」と呟いた……ヒデブ……松井の断末魔だった。
和やかそうに見えるが「子供の玩具がおしかったら、ゆっくり走れ!」(綿貫)「パパ〜イエローちゃんを助けて!」(中川娘)「卑怯だぞ!頼む、ヤメテクレ〜!」(中川)というインサイドワークの現場である。
今回ものすごく速かった伊藤。次回はどんな必殺技で来るのか?
北原はジャンプアップ賞も2位で好追。今回タイヤもゲットするなど大暴れでした。
その松井を終始追い回したのが伊藤だった。伊藤は良い男(速い男)を見ると追い回さずにはおられないやっかいな性格をしている。実はそのことによって集中力を高め本来自分が持っているポテンシャル以上の力を発揮しようとする巧妙な作戦なのである。しかし難点はつい趣味に走ってしまって追い掛け回す事に終始しオーバテイクしないことである。そのことについて伊藤は「え〜っ、そ〜つい夢中になっちゃって……、でもいい男がいない時は優勝しちゃうからいいもん。」と恐ろしいことを言っていた。ちなみに幾橋のことを「カレーの王子さま」と表現している、彼女独特の価値観に事務局メンバーは「カレーはたぶんレトルト、……、銘柄は大塚のボンカレー(中辛)であると推測しています。」との研究論文を発表した。

那須でレース人生最高のレースを行ったのが中川である。予選5位ともひとつ振るわず、決勝も7位と二つ順位を下げてのフィニッシュに終ってしまったが、彼にとって記念すべきレースだったのだ。じつは中川はスタートでたった一台にしか抜かれなかったのだ、チーム監督の菊田氏によると「あんな真剣なスタートは初めて見た。」と語り、応援に来ていた奥様は「あんな立派な主人のス……ス……ウウッ……」と涙ぐんで言葉にならなかった。ちなみにかわいい娘さんは「あんなのパパじゃな〜い。」と父親の豹変振りに驚いて泣き出してしまったそうだ。事務局でも「この出来事は突発的な出来事であり、中川もつい出来心でやったことだから許してやって欲しい。」と暖かい目でみている。

非常に機嫌よくレースウィークを過ごしたのが高橋だ。今回ファーストの03モデルの新車を投入、エンジンもニューでやる気をみせた。さらにドライビングにも新技術を投入してきた。先日スキーでこけて骨折してしまい手が自由にならないことを逆手に取って“小指を立てたドライビング”を完成させたのだ。意味無く立てる小指は極力マイクを持つ時と同じになるようシュミレーションをし、本人は“ナイスなマイドガイスタイル”と命名、山北を嫉妬させるスピードを魅せた。また、みんなに「どういう意味かわかる〜。」と終始御機嫌で質問をし、翼に「ヘキサゴン!」と言って退場させようとしていた。

チームメイトの山北は、毎回参加している様でじつは本年度初参加だった。毎回前日の練習走行で疲れてしまい、ついつい本戦を前に帰ってしまう癖がついてしまっていたのだ。じゃあ何故今回本戦までやる気が残っていたのか?の問いに、「練習しなければ、当日あきらめてレースするかな?と思ったら、できました。」とコメントを残した。毎回山北に驚かされている田中は「今回山北はレース中に『今どこに居ると思う?今つばめ返しこえたとこ。』とスピンした時電話掛けてきやがって……」と真面目な参戦振りに胸をなで下ろしていた。
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※パンサーツアー専門誌「PANTHER TOUR 」は“少ない取材”と“大きな想像力”で制作されています。「ちょっと違うな〜」はありうることですが、抗議はうけつけません。投稿のみ受け付けますので、そこんとこヨロシク!
PANTHER TOUR VOL.9 2004年6月30日発行(年間不定期6回発行) 第2巻3号(通巻9号) 発行人/幾橋俊之 編集長/丸塚久和 写真提供/レーシングカートショップライズ 差入無し 発行所/パンサーツアー事務局 03-3704-0194(FAX)
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