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新しいベアの面々、イクちゃんとはちがってまだ真面目 |
パンサーツアーで最も遠いサーキット、それが掛川のつま恋カートコースだ。ここは杉山カートがチャンピオンタイトル奪取に向けた野望を展開するコースとして有名だ。東京や千葉に多く点在するツアー参加チームに比べて杉山カートは神奈川にあり、掛川での開催は地の利が一番ある。もちろん秘密練習で他のチームを出し抜くのが目的だ。
今年も例年にならって、数回もの掛川秘密練習が企画され、「雨の予報が20%で、振りそうだから……」や「今日は西風だから、向い風になるな……。」等の自分に優しい言い訳を連発、今年もなんにもしないで参加する「優勝する為に今日も、明日から頑張ります!」という杉山カートの座右のスローガンの元、真夏の8月21日にツアー第5戦は開催された。
優勝したのは、つま恋とは相性が良い秋山だ。秋山が言うには「何故だかわかりませんが、このサーキットとは非常に相性が良くって毎年調子が良いんです。毎年楽しみにしているレースです。」 と、夜な夜な遊びに行く良い店が見付かった事が大きいと教えてくれた。このインタビューを聞いたツアーの参加者は、つま恋の攻略方法を教えて欲しいと、秋山のもとへ詰め寄り、家族の心配を苦慮しながらも、泣く泣く夜のお店に一緒に行く事を決断をし、来年に向けて、徹夜での自主トレを秋山と共に行う事を決定した。このことについて秋山は、「ロシア系だけど大丈夫?」 と、世界レベルの特訓になると言っていた。
照屋の活躍が杉山カートに初めての350のコンストラクターのタイトルをもたらしそうだ。
今年500の失格の烙印を押された照屋は350での活躍は期待されたていなかった。500とは違って格下とはいえ350の方が1秒もタイムが良いからである。そんな中、カート界でも斜め上を行く杉山カートの杉山は、この危機的状態を回避するのは練習しかないと、「早起きは、腹が減るだけ。」「精神一到何ごとも金しだい。」「七転び、起きなければ怪我しない。」 等の名言を伝授。照屋の練習方針とし、照屋も全面的にこれをうけいれ、今回も地味に2位と、ちょっと順位を落とす効果が現れている。チームメイトの山田も「照屋さんには頑張って欲しいです。」 と、一人だけ活躍すると他のメンバーのダメさ加減が目立つので、なんとか杉山カートのレベルまで退化して欲しいと言っている。
最近活躍していない幾橋だが、頭の中だけは活発に動いているようで、来年から500の上のクラスを新設すると言っている。
このクラス基本的に55歳以上、または体重80kg以上の人間だけが参加できるクラスなのだが、参加資格を厳しく検査し"速すぎる"などの才能の欠如者はたとえ規格に合格していても参加資格はあたえられないらしい。
もちろん、最高峰クラスとしてのネーミングも考えられており、カートの上位クラスと言うことでHi-KA、これに検査する(Inspection)を意味する"I"を加え"Hi-KA-I600"が一番の有力候補だ。
幾橋は、来年にむけて今体重増加を必死にはかっているらしい。
和田がタイトルに向けてラストスパートを開始した。昨年の350の丸塚といい、500の和田も速かったり強かったりと言った印象が全く無いままタイトルを獲得し、往年のチャンピオンの中村や、500の伝説のチャンピオン今村の様にまったく尊敬の眼差しで見られる事がないのだ。尊敬される為にも2位とのポイント差をつけて強さを見せつける必要があるからなのだ。それについて和田は「誰もコースの攻め方を聞いて来ないし、セッティングどころか空気圧さえ聞いてもらった事が無いんです。」 と、相手にしてもらえない寂しさを語ってくれた。チーム監督の中村も、このチャンピオンの価値の崩壊に危機感を感じており、和田が誰からも尊敬される為に、千葉の農家のおばあさんにお願いして「和田さん、あんたが一番だからね〜」 と、言ってもらい。和田を洗脳して、乗り切る作戦をたてたそうだ。
昨年のチャンピオンの丸塚だが、実は実力で獲得したのではなく、また、幾橋と組んでルールを自分達に都合のよい様に変えて獲得した疑惑があがっている。
実はパンサーツアー参加者は他のレースと違って毎戦参加しようとする人が多いというデータがある。ここに目を付けたのが事務局だというのだ。そう、毎戦参加するといっても仕事を持っている為どうしても1〜2回は参加できない事がある。じつは昨年全戦参加できたのは500で4人、350ではたった2人しかいない。そこで1戦で獲得できるポイントを増やせば毎回来なければならない事務局員は絶対に有利になるである。そう、丸塚は全戦参加できた風戸に勝っただけでチャンピオンになっているのである。事務局の陰謀説、この事実、信じるか信じないかはあなた次第です。 |