AM5：30　サーキット近くのゴルフ場のロッジでお目醒め。二日酔い気味の濁った目に映る窓越しの景色は、どう見ても「台風」そのもの。不自然に折れ曲がって強風になびく木々、モリモリと立ち込める暗雲。こりゃダメだな〜と思っていたところに東京からチームメンバー四名（チームは全員で八名）の乗ったクルマがこちらに向かってスタートしたとの連絡があった。事務局に問い合わせたところ7時半には方針を決定するとのことだったので無駄足にならないよう都内で待機してもらうよう指示しつつ、しかたなくモテギに前泊の四人組は重い足を引きずってサーキットへ撤収のために向かい、吹き飛ばされそうになっていたテントをずぶ濡れになりながら畳み、おおかたの荷物をクルマに載せて、ひたすら事務局からの中止なり延期なりの発表を待った。ビュービュー風は吹くし、雨は降り込んで来るしで、誰がどう考えても決行はありえない状況。でも、7時半になっても8時になっても一向に最終決定のアナウンスはされず、11時半には最終決定がされるだろうとの噂がやっと流れてきた。都内で待機していた四人組はもう辛抱たまらんということで「もし決行されるようなら四人で頑張って下さ〜い」とのコメントを残して現地解散。さもありなん‥‥。場内放送では「今のうちに車検を済ませておいて下さ〜い」という現実離れしたアナウンスと、「ピット裏のテントが強風で飛びますので畳んで片付けて下さ〜い」という現実味のあるアナウンスが交互に流れる。微妙に雨もおさまりつつ、なんともやるせない気だるい時間が過ぎる。